代表者挨拶・紹介
私たちは、宇宙航空研究開発機構 (JAXA) との共同研究として、宇宙から飛来する高エネルギー粒子 (宇宙線) の観測的研究を行なうプロジェクト (CALET: Calorimetric Electron Telescope) を推進しています。
この研究では米伊などの国際的な研究チームと協力して、観測装置を国際宇宙ステーション (ISS) の日本実験モジュール「きぼう」に設置して、宇宙線加速天体や暗黒物質などの宇宙の謎の解明に挑戦しています。また、欧州原子核研究機構 (CERN) においてRecognized Experiment(RE)の承認を受けてビーム実験などを実施しています。
宇宙線は約100年前に発見されて以来、常に物理学の最先端テーマでした。宇宙線の研究から、陽電子や中間子の発見など、人類の知識を大きく広げる成果が挙がりました。しかし、宇宙線がどこで生成しどのように加速されているのか、その最高エネルギーはいくらなのかといった、基本的な性質がいまだにわかっていません。また宇宙線を調べれば、この宇宙を満たす謎の物質である暗黒物質の正体がわかると考えられています。宇宙や地上での観測によって、こうした宇宙線の本性を探り、暗黒物質の正体を明らかにしようと研究を進めています。
早稲田大学 名誉教授 招聘研究教授
鳥居祥二
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